製品情報

MacFan記事

歯科医療において、質の向上と収益アップを達成するシステムの構築

昨年の医療保険改革によるショックが日本の医療業界に広がる中、歯科医院はさらに熾烈な競争の渦に見舞われている。
このような現状の中でも歯科医自身のビジョンを実現出来、同時に勝ち組として確固とした経営基盤を構築できるシステムを開発した企業がある。
今回はそんな歯科データ管理システム「Dental7」を紹介しよう。
取材・文●隈病院 経営企画部 隈夏樹


医療をめぐる諸問題

 今回は、歯科のソリューションの話である。しかし、具体的な話に入る前に背景となる事柄を解説しておかなければ、読者の皆さんにはまったく理解できない可能性があるので、少し前置きを入れさせていただこう。
 日本の医療は医療保険制度の上に成り立っているのはご存じの通りだ。日本の医療保険制度では、勝手に医療機関が価格を付けることが出来ないようになっている。これは患者平等の原則に基づいているからだ。もし医療機関それぞれが自由に価格を設定してしまうと「患者さんによって金額が違う」、「特に高額な医療サービスが出現する」、「コスト比較して医療機関を選択することがしにくい」といった不具合が発生する。
 このため医療保険制度では、出来高払い制の診療報酬点数表に基づいて価格が決められている。しかし少子化に伴う高齢化、長引く不況、そして国民医療費が30兆円を超えるに至って、昨年4月に診療報酬点数表の改訂だけでなく医療保険制度の抜本的な改革が行われた。
この改訂によって日本中の医療機関は平均2.8%の売り上げ減少を余儀なくされた。「たった2.8%?」と思う人もいるかもしれないが、わかり易い例えとして、売り上げ1,000万円で、医師や看護婦の人件費、薬剤費、材料費、その他経費すべてを合せて900万円の支出で、利益が100万円の医院があったとしよう。その医院で2.8%の売り上げダウンということは、売り上げは28万円減収で972万円となる。しかし人件費も薬剤や材料の仕入れ値など支出の900万円は変わらないため、利益は一気に72万円と28%も減少してしまうことになってしまう。


医療も競争激化の時代へ

 実際には医療機関によっては、もっと大きな減収が出るところもあり、一気に赤字転落というのも珍しくない。この傾向はこれからもさらに加速することは確実だ。さらに今後サラリーマンの自己負担額が2割から3割に増加することによって患者数の減少をまねく可能性も大きい。そんな中、歯科を含んだ医療の世界では、従来と同じ経営を続けていた場合潰れてしまう可能性も増大してきている。このため他院に勝る競争力を身につける新しい経営のスタイルが求められている。
 今回のテーマである歯科であるが、歯科の場合さらに深刻な事態が待ち受けている。厚生労働省は、医療保険制度ができた後人口2,000人に1施設という割合で歯科の設置を推進してきた。しかし近年歯科が急激に増加し、1施設あたりの人口が全国平均で1,945人と2,000人を割り込むようになってきた。
 特に都市圏は顕著で、なかでも東京は1施設あたりの人口が1,171人、1万300(平成14年)の歯科医院がひしめく激戦区となっている。驚くべきことにこの数は、コンビニの数よりも多いのである。つまり都市圏の歯科は完全に需要と供給のバランスが崩れているといっても過言ではない。実際廃業に追い込まれる歯科医が相当数出始めている。こうなってくると熾烈な競争が生まれてくる。今回はこのような歯科経営に光明を見いだすべく(株)プラネットにおじゃましてみた。



問題点の洗い出しと解決のための手段

経費節減と患者の増加による増収対策によって勝ち組に転じる。

むだを排除して基礎体力を付ける

 競争の時代においてやらなければならないこと、それは支出を抑え収益を伸ばすことである。支出を抑えることとは、医療保険制度による減収から身を守るために出てゆくお金を抑制し基礎体力をつけることに他ならない。
 しかし「ボーナスカット」など安易な人件費削減は仕事に対する意欲を失い医療の質の低下を招く可能性がある。このためもっとも先に取り組まなければならないのが経費の削減である。まず院内を見つめ必要のないものを徹底して排除する。医師は新しい器具など、なにかを採用することは簡単に行うのだが、納入されたものを見直しすることはほとんどない。
 実はよく考えると滅多に使用せず別のもので代用が可能なものというのは院内を探すと必ず出てくるものだ。必要のない医薬品やディスポーザプル製品を廃止するだけでも結構効果がある。次に行うのが薬品、医療材料、フィルム、器具等の納入価格などの見直しである。
 つまり各卸業者と再交渉するのだ。複数の卸会社から見積もりを取り直しもっとも安いところを選択したり、複数の卸会社から購入している製品を1社にまとめることで値引き交渉を行うなど、さまざまなアプローチで経費を節減するのである。医療機器などの保守料も見直す必要があるだろう。
 だいたいの医療機関はこれを行うことで医療の質を低下させることなく劇的に経費の節減を行うことが出来る。しかし最悪の場合は人件費の見直しも視野に入れる必要があるだろう。

新たなアプローチによる増患対策

 しかし、経費をいくら削減したところで根本的に患者が来なければまったく話にならない。そこで今までにない取り組みが必要となってくる。
 日本は口腔衛生は先進国の中でもっとも良くないといわれている。日本の国民のうち、口腔内に問題がある人が7割。そのうちたった1割弱の患者しか歯科医院に通院していないという調査結果が出ている。
 実際問題、皆さんが歯科医にかかる動機は「歯が痛くなったから」ではないだろうか。そして痛みがなくなると大部分の患者は通院をやめてしまう。6割の国民が重大な自分自身の口腔内の問題に気づかないままでいるという現実。実はここに大きな市場が存在する。
 こうした多くの患者に自分の歯の状態を自覚させ歯科に通ってもらう手段さえあれば新たな市場を獲得することが出来るのだ。
 現在、日本は健康ブーム。テレビで体に良いと紹介された食材が次の日スーパーから消え去るほどである。厚生労働省も予防医学を推奨している。昔は待ち時間の短い歯科医院に通院していた患者も今では「多少混んでいてもいいからていねいな治療を行ってくれる歯科医院に通院したい」という調査結果も出ている。
 そこで重要になるのがインフォームドコンセント(Informed Consent)である。インフォームドコンセントとは「説明に基づいた同意」と訳されるが、要は医師が患者にわかり易くていねいに説明を行った上で、患者の同意を得て治療を行うことである。
 昔はなにも説明せずにさまざまな処置を行う医師はよくいたものだが、現在ではこのような医師はたとえ技術がすばらしくても敬遠される傾向にある。患者の意識は近年大きく変化してきているのである。
 つまり歯科医が患者に単に虫歯だけではなく、歯周病など口腔内の異常をわかり易く、的確に伝えることができさえすれば、その患者はリピーターとなってくれ、さらに口コミによる広報活動さえ行ってくれる。新たなマーケットの開拓と広報活動を同時に行うことができるのである。
 しかし1人の患者に時間をとられる歯科医にとってインフォームドコンセントを的確に行うのは非常に難しいことと言える。そこでインフォームドコンセントを短時間で的確に行えるツールとして登場したのが、歯科データシステムDental7である。



問題を解決するための具体的なソリューション

画像データ管理と患者検査データ管理を中核としたDental7

強力な画像データ管理機能

 Dental7は、患者のさまざまなデータを一元的に管理するために制作されたMacintoshベースのシステムである。全国に1,600例を超える導入実績があり、この度待望のMac OS X版もリリースされることとなった。
 Dental7は大きく分けると画像データの管理と検査データの管理の2つの機能があり、画像データ管理機能は患者の治療経過の解説用に、検査データ管理機能は虫歯、ポケット、プラークといった検査データの管理を行い治療や予防におけるインフォームドコンセントを行う。最小構成としてはPowerBook G4とデジタルカメラ、プリンタ、Palmということになる。
 画像データ管理は、デジタルカメラ、ビデオカメラ、デジタルレントゲンなどの画像を簡単に取り込むことが可能で、すぐさま整理して患者に見せることが可能だ。ドラッグ&ドロップの操作だけなので歯科衛生士や助手でもすぐに習得できる簡単操作だ。
 例えば歯列矯正などの場合、治療が長期に及ぶため経過がはっきりわかりづらいという難点があるが、初診時の画像と現在の画像を比較することで、医師と患者との信頼関係を築くことができる。また、自院で撮影したさまざまな症例を症例集として蓄積し、患者に見せて解説することも可能だ。

簡単入力の検査データ管理機能

 歯科で虫歯、ポケット、プラーク、動揺度、神経、口腔内所見、基本診断、外科診断などの検査データを、いちいちキーボードから入力していたのでは入力ミスなども発生しやすいし、もしシステムが1台しかない場合Macを患者のそばに運ばなければならない。そこで、Dental7では検査データの入力を100%Palmで行うことができる。しかもすべて検査がスタイラスで画面上をタップするだけで入力可能となっている。入力後はホットシンクすればDental7にデータはすべて取り込まれる。
 単に検査データをためておくだけではインフォームドコンセントの役には立たない。Dental7では、この検査データを元にビジュアルでわかりやすい診断書を即プリントアウトすることが可能である。プラークコントロールでは、磨き残しが何%あって、磨き残した位置が赤く表示された歯列弓によってグラフィカルに示され、どのように歯を磨けば良いかといった指導がすっきりと見やすくまとめられている。
 またプリントアウトされている歯列は自分の歯を鏡で見た時の並びになっているので、歯磨き時にも診断書を見ながらチェックすることが可能となっている。また再度来院した際、同じ位置に磨き残しがあった場合、その部分が青で表示されるなど、細かい配慮がなされている。医師の言葉が足りなかったとしても、この診断書がしっかりとフォローしてくれるため、医師に対する信頼度向上につながるのだ。



具体化に要する費用

Dental7構築に必要な投資額

スケーラブルな上、付加サービスも魅力

 Dental7はスタンドアローンで導入するのが基本パッケージ。「最初からむだな投資を避けるためにも1台での導入をお勧めしています」と株式会社プラネットの代表取締役小池和人氏は語る。
 しかしその実、Dental7は大きな拡張性を持ったスケーラブルなシステムである。LAN接続することで、クライアントサーバ型のシステムが構築でき大規模な診療所や総合病院の歯科であっても対応が可能。
 さらにMac OS X版からは、Web対応となったため、ブラウザさえ入っていればMacintoshでもWindowsでもOKとなる。
 またDental7ファミリーは現在も機能が拡張を続けているシステムで、例えば歯列矯正などの自費診療の分野など、さまざまな歯科医療のニーズに対応できるシステムとして機能を拡張することができるのも大きな特徴となっている。
 通常、システムを導入すると保守契約を結ぶが、Dental7愛用者は代わりにD7 Partner’s Clubに入会することでトラブル対応やバージョンアップはもちろん、ホームページ制作、講演用機材レンタル、さらには医院の経費節減実現のための経営セミナーなど、多彩なサービスを受けることができる。まさにコンサルとソリューションが一体となった販売形態である。
 大きな方向転換を迫られる今後の歯科経営。壮大なビジョンを持った院長であっても患者さんが来なければなにも実現することはできない。Dental7はこうしたビジョンを達成するためのソリューションとも言えるのである。